株式会社コマ
立川商工会議所ニュース2025年1月25日号掲載
国内外でアワードを受賞する家具職人集団
昨年10 月、「令和6 年度東京都優秀技能者(東京マイスター)知事賞」を株式会社コマ(以下、KOMA)の松岡茂樹代表取締役が受賞しました。受賞理由(技能・功績の概要)は「鉋(かんな)、刀、鑿(のみ)など手道具を駆使した削り出しの技術が他を突出して優れている」というもの。
KOMAはオーダー家具や上質な無垢の家具を創る家具職人集団。松岡さんを筆頭に職人は15人、そのメンバーに入りたいという人が国内外から後を絶たないそうです。慢性的な人手不足、若者離れといわれる業界でなぜ人気があるのか。松岡さんに話をうかがうとキーワードは「ステージ」。
KOMAの家具は手仕事にこだわり、ひと削りひと削り時間をかけて仕上げます。販売価格もそれに見合ったものであり、購入の決め手となるものは「信頼」。「若い職人が多く、会社の歴史も自分が創業して21年と若い。良いものを創る技術や環境はもちろん大事ですが、信頼を得るためのステージを作らないと意味がないんです」。
国内外の権威あるアワードを多く受賞し、SNSやYouTubeでの発信を積極的に行い世界各国に認知を広げる。実績や評価を積み上げ「ステージ」を作ることで100 年の歴史に匹敵するほどのインパクトを残す。それが職人の「自信」や「やりがい」となり、KOMAへの「信頼」となり、購買意欲や求人応募に繋がっているようです。
「ステージ」作りは、英語が得意、広報戦略が得意など、社員の個性や能力を活かして社内で行っているといいます。「広告宣伝もカタログを作るのもなにもかも自分たちでやります。プロに頼んだら効率が良いかもしれませんが、KOMAへの思いや熱量が違う。民泊運営の経験者がいるので、新たなステージとして実際にKOMAの家具を使える場を作りたいと考えています」。