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製造業

関前工業株式会社

立川商工会議所ニュース2025年3月29日号掲載

SBT認証取得で評価向上・安定受注を目指す


 1956年に創業した関前工業株式会社は、主に工作機械メーカーの1次サプライヤーとして躍進し50年。世界中の同業者に機械の外装カバーを製作しています。

  同社では顧客の環境方針及びグリーン調達要求に沿うべく、CO2排出量削減、納品時の廃棄物の削減と緩衝材再利用の促進、生物多様性を含めた地球環境の保護に取り組み、2024年11月にSBT認証(中小企業版)を取得しました。

  SBTとは、パリ協定が求める水準と整合した企業の温室効果ガス排出削減目標のこと。同社では、2021年から日本商工会議所が提供する「CO2チェックシート」を活用してCO2削減目標を設定し、年度比較で削減状況の把握を行って約3年分のデータベースを蓄積できたことで、金属の切断や溶接に使うレーザマシンを保有する製造業では省エネ型の最新設備への更新が排出量削減のポイントだとわかり、定期的な設備更新には安定的な受注環境の整備が必須であり、顧客の調達思想にかなう(=評価向上、安定受注)認定を求めていたところSBT認証に出会ったといいます。

 

 

 

認証を受けるには、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減が重要で、自社が排出する温室効果ガスだけではなく、事業活動にまつわる温室効果ガスの排出量の削減が必要。また、申請項目は全て英語記載で代行会社へ依頼すると費用がかかり申請料も必要。申請から認証完了まで時間も労力もお金もかかります。それでも「認証取得で安定受注に繋がりますし、CO2チェックシートをコツコツ入力した社員も報われます」と生井暢彦代表取締役社長。“最新設備で最先端のモノづくり”を目指し、地域に開かれた「まちこうば」として先頭を走り続けます。

 

 

SBT認証のメリット

・ステークホルダー(投資家、顧客、サプライヤー、社員)に対して持続可能な企業としアピールできる

・調達元へのリスク意識が高い顧客から選ばれる、新たな機会の獲得に繋がる【安定受注】

・社内の省エネ意識向上、働き方改革、業務効率化など生産性が向上
・ISOのような定期・継続審査費用が不要