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製造業

超音波工業株式会社

立川商工会議所ニュース2025年8月30日号掲載

新工場を建設、主力の超音波ワイヤボンダを増産

アルミ線を常温で瞬時に接合する超音波。同社の太線用ロータリーヘッドボンダは110kHzの高周波数化された超音波発生ユニットを搭載。独自のロングツールにより、深場および壁際へのボンディング(接合)が可能に

超音波工業株式会社が本社敷地内に新工場を建設し、6月から本格稼働しています。

同社は、超音波の性質を利用し金属の接合、プラスチックの溶着、各部品の細部の洗浄、距離・濃度の計測などさまざまな分野に対応。1956年の創業以来、超音波応用技術とメカトロニクス技術を融合させることで業界最高水準の産業用超音波応用機器を市場に提供し続けてきました。

主力製品は「超音波ワイヤボンダ」。電気自動車・産業用ロボットなどに必要不可欠な半導体デバイスの製造後工程のアッセンブリ(半導体製造工程の部品の組み立て作業やプロセス)に欠かせない装置です。

これまで年間約100台の「超音波ワイヤボンダ」を生産してきましたが、築50年になる旧工場2棟を建て替えて新工場に集約できたことで年間120台体制を目指し、売上高40~ 45億円の維持を目指します(2024年度の売上高は44億5000万円)。

 
 

松原史郎社長が2022年に社長に就任した3年前から建て替えの計画が進み、完成した新工場「A工場」は3階建て(2618平方メートル)。1階で装置の組み立てや立会検査を行い、2階開発、3階は設計・ソフトウエア関連を置き、既に本社敷地内にあるB工場と合わせて2工場で増産体制に。「私が8代目なので、9代目に繋いでいくためには安定と継続。産業用超音波応用分野は今後も右肩上がりの需要は予測されており、第一はお客さまに満足いただける的確なサービスを提供し続けることです。そのためにも技術開発のネクストステージへ向け、ニーズの多様化に対応できる研究開発体制を整えていく。現在、エンジニアの採用にも力を入れています」(松原史郎社長)。

 

超音波工業株式会社公式ホームページ

本社敷地内に建設した3階建ての新工場